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2025-10-12 10:26:00
現在、米国にトランプ政権が登場して、大戦後80年間の国際政治・経済の常識と思われていたことが、大きく覆されている。このような世界的変動を、どう理解したらいいのか、何か月か悩んでいた。こういう事態を読み解くには、私が従来知っていたどの人文・社会・科学理論も、手掛かりになりにくかった。エマニュエル・トッド氏というフランス人の社会人類学者の何冊かの本を読んで、「ああ、ここに、参照するに足る仮説がある」と感じた。内容の輪郭がわかる程度に、ここに、数回にわたって、連載してゆく。やり方は、この人に関する本の中から、1.エマニュエル・トッド、片山杜秀、佐藤 優共著『トッド人類学入門 西洋の没落』文春新書、2025年、850円+税、2.エマニュエル・トッド著、堀 茂樹訳『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』上下、文芸春秋、2022年、それぞれ2200円+税。の2種を、トッド氏入門として選び、まず1を対象にして、まとめや紹介や感想やを書いてみる。この小文を続けて読まれる方は、ぜひこの2種を買って詳しく読みながら、私の感想を聞いてほしい。買う金が乏しければ、近くの図書館で探されよ。わたし自身まず図書館で借りて読んだのだ。